教育費はいくら必要?公立・私立別の総額と大学費用の見積もり方
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この記事でわかること
- 幼稚園から高校までの学習費は、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円(令和5年度調査)
- 幼稚園と高校は支援制度で負担が軽くなる。大学は進路ごとに入学料と授業料を足して見積もる
- 進路のパターンで総額を出し、支援を差し引いてから、残りの月数で割って準備する
幼稚園3歳から高校3年生までの15年間の学習費は、すべて公立で約614万円でした(文部科学省、令和5年度調査)。すべて私立では約1,969万円です。大学に進む場合は、これとは別に入学料や授業料がかかります。幼稚園・高校・大学には返さなくてよい支援もあるので、差し引いて見積もります。
教育費の平均は公的調査でどのくらい?
教育費の平均は、文部科学省の「子供の学習費調査」で確かめられます。学習費とは、子ども1人に保護者が1年間に出したお金のことです。学校に払う費用、給食費、塾や習い事などの学校外活動費を含みます。
令和5年度(2023年4月〜2024年3月)の年間の学習費は、次のとおりでした。子ども1人あたりの金額です(文部科学省、2026年1月16日訂正版)。
| 学校の段階 | 公立 | 私立 |
|---|---|---|
| 幼稚園 | 184,646円 | 347,338円 |
| 小学校 | 366,599円 | 1,741,516円 |
| 中学校 | 542,450円 | 1,560,359円 |
| 高校(全日制) | 596,954円 | 1,179,261円 |
幼稚園3歳から高校3年生までの15年間の合計は、進路によって次のように変わります(同)。
- すべて公立:約614万円
- 幼稚園だけ私立:約665万円
- 幼稚園と高校が私立:約838万円
- すべて私立:約1,969万円
幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と、段階ごとに必要な費用を分けて見積もります。
この調査は、2026年4月からの高校の支援拡充より前の数字です。高校の費用は、後の「幼稚園と高校の費用は支援でどう変わる?」で説明する支援で変わります。
公立と私立で何が変わる?
公立と私立の差がいちばん大きいのは、小学校です。6年間の合計は、公立が約220万円、私立が約1,046万円でした(文部科学省、令和5年度調査)。段階ごとの合計は次のとおりです(同)。
- 幼稚園(3年間):公立約53万円、私立約104万円
- 小学校(6年間):公立約220万円、私立約1,046万円
- 中学校(3年間):公立約163万円、私立約467万円
- 高校(3年間):公立約178万円、私立約352万円
差が出る主な理由は、授業料などの学校に払う費用です。塾や習い事の費用も、学年によって大きく変わります。学校外活動費が最も多い学年は、公立が中学3年生(約44.6万円)、私立が小学6年生(約89.1万円)です(同)。受験の前の学年で、塾の費用が増えやすいことがわかります。
幼稚園と高校の費用は支援でどう変わる?
幼稚園と高校の費用は、国の支援で軽くなります。どちらも、支援があっても保護者が払う費用は残ります。
幼稚園・保育所・認定こども園では、3歳から5歳までの利用料が無償です(こども家庭庁、2026年10月時点)。幼稚園は月2.57万円が上限です。通園送迎費、食材料費、行事費などは、保護者が払います。
高校では、2026年4月から、高等学校等就学支援金の所得制限がなくなりました(文部科学省、2026年10月時点)。就学支援金は、授業料にあてる国の支援です。支援の額は次のとおりです。
- 公立高校(全日制):月9,900円(授業料と同じ額)
- 私立高校(全日制):年457,200円まで
支援金は学校が受け取り、授業料にあてます。授業料が支援額より高い場合、差額は保護者が払います。支援を受けるには申請が必要です。教材費や修学旅行費など授業料以外の費用は、所得の低い世帯向けの高校生等奨学給付金という別の制度があります。
大学の費用はどう見積もる?
大学の費用は、入学料と4年分の授業料などを足して見積もります。文部科学省の調査では、次のとおりです。
- 国立大学(標準額):入学料282,000円、授業料年535,800円
- 公立大学(令和7年度の平均):授業料年536,520円。入学料は地域外の人が382,806円、地域内の人が224,369円
- 私立大学(令和7年度入学者の平均):授業料年968,069円、入学料240,365円、施設設備費年172,550円。実験実習料なども含めた初年度の合計は1,507,647円
計算例(自宅から通い、2年目以降の金額は変わらないと仮定)を示します。
- 国立大学:入学料282,000円+授業料535,800円×4年=約243万円
- 私立大学:初年度1,507,647円+(授業料+施設設備費)×3年=約493万円
一人暮らしをする場合は、家賃や生活費が加わります。学部によっても、授業料は大きく違います。志望先が決まったら、大学のウェブサイトで金額を確かめます。
大学には、返さなくてよい支援と、返す必要がある奨学金があります。日本学生支援機構(JASSO)の制度は次のとおりです(2026年10月時点)。
- 高等教育の修学支援新制度:世帯収入の基準を満たす人が対象です。給付奨学金(返済不要)と、授業料・入学金の免除や減額があります。
- 多子世帯の支援:扶養する子どもが3人以上の世帯は、2025年度から所得制限なく授業料・入学金が減額されます。上限は、国公立が入学金28万円・授業料年54万円、私立が入学金26万円・授業料年70万円です。
- 貸与奨学金:卒業後に返します。第一種は利息がなく、第二種は利息が付きます。
どの支援も、条件や申込みの時期があります。JASSOの「進学資金シミュレーター」で、収入の基準に当てはまるかの目安を確かめられます。
いつまでに何を準備する?
教育費は、使う時期がほぼ決まっているお金です。特に大きいのは、大学入学の年にかかる入学料と初年度の授業料です。準備は次の3つの手順で進めます。
- 進路のパターンを決める:公立中心か、私立を含むかで、総額の目安を出します。
- 支援を差し引く:幼稚園の無償化、高校の就学支援金、大学の支援で軽くなる分を引きます。
- 残りの月数で割る:準備したい額を、使う時期までの月数で割って、毎月の額を出します。
進路のパターンを決め(左)、支援を差し引き(中央)、残りの月数で割って毎月の額を出します(右)。
計算例(仮の数字)として、大学の費用300万円を15年(180か月)で準備するとします。300万円÷180か月で、毎月約16,700円です。
児童手当も、準備の助けになります。児童手当は、0歳から高校生年代までの子どもを育てる人に支給されます(こども家庭庁、2026年10月時点)。月額は、3歳未満が15,000円、3歳から高校生年代までが10,000円です。第3子以降は30,000円です。受け取った分を、教育費として分けておく方法もあります。
教育費は、物価が上がると増えることがあります。物価と預金の関係はインフレで預金は目減りする?で説明しています。目標の立て方はお金の目標の立て方にまとめています。
使う時期が近いお金は、値下がりしない預金などに置くと、必要なときに使えます。10年以上先に使うお金の一部を、新NISAで積み立てる人もいます。新NISAはいつでも売却して引き出せます。しくみは新NISAはいつ引き出せる?で説明しています。投資は値下がりして、元本割れ(投資した金額を下回ること)になることがあります。注意点は新NISAのデメリットにまとめています。
まとめ:教育費を見積もるときに押さえたい3つのこと
- 幼稚園から高校までの学習費は、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円(令和5年度調査)
- 幼稚園と高校は支援制度で負担が軽くなる。大学は進路ごとに入学料と授業料を足して見積もる
- 進路のパターンで総額を出し、支援を差し引いてから、残りの月数で割って準備する
出典
- 文部科学省「令和5年度子供の学習費調査 結果のポイント」(令和8年1月16日訂正版) (2026年10月時点)
- 文部科学省「子供の学習費調査」の訂正について(令和8年1月16日) (2026年10月時点)
- 文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」 (2026年10月時点)
- 文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」 (2026年10月時点)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」 (2026年10月時点)
- こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化概要」 (2026年10月時点)
- こども家庭庁「児童手当制度のご案内」 (2026年10月時点)
- 日本学生支援機構「給付奨学金(返済不要)」 (2026年10月時点)
- 日本学生支援機構「令和7年度からの多子世帯支援拡充に係る対応について」 (2026年10月時点)
- 日本学生支援機構「貸与奨学金」 (2026年10月時点)
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