相続・終活 PR

終活でおひとりさまが準備したいこと|40代独身から始める5つの備え

PR 本記事には提携先のセミナー案内を含みます 運営者情報

この記事でわかること

  1. おひとりさまの財産は、子がいなければ親、親もいなければ兄弟姉妹(またはおい・めい)が受け継ぎ、相続人がいなければ最終的に国庫に入る
  2. 渡したい相手がいるなら遺言を残し、判断力が下がったときに備える任意後見は公正証書で契約する
  3. 身元保証や死後事務を事業者に頼むときは、国のガイドラインのチェックリストで費用と解約条件を確かめる

おひとりさまの終活は、まず「自分の財産を誰が受け継ぐか」を知ることから始めます。そのうえで、判断力が下がったときと、亡くなった後の手続きを誰に頼むかを決めます。40代の独身でも、元気なうちのほうが選べる方法は多くなります。

おひとりさまの財産は誰が受け継ぐ?

配偶者と子がいない場合、財産を受け継ぐ順番は、親、兄弟姉妹の順です(国税庁、令和8年4月1日現在の法令)。兄弟姉妹がすでに亡くなっていれば、その子(おい・めい)が代わりに受け継ぎます。

家族の状況 財産を受け継ぐ人(法定相続人)
親(または祖父母)が健在 親(または祖父母)
親が亡くなっていて、兄弟姉妹がいる 兄弟姉妹
兄弟姉妹も亡くなっていて、おい・めいがいる おい・めい
誰もいない 相続人がいない(後述)

兄弟姉妹やおい・めいが財産を受け継ぐと、相続税がかかる場合は、その人の税額が2割増えます(国税庁 No.4157)。相続税がかかるかどうかの目安は、相続対策は何から始める?で説明しています。

相続人がいないと財産はどうなる?

相続人がいない場合、家庭裁判所が選んだ相続財産清算人が財産を整理します。借金などを払った残りは、最終的に国のもの(国庫)になります(裁判所)。生前にお世話になった人などが家庭裁判所に申し立て、認められれば財産の一部を受け取れる仕組み(特別縁故者への分与)もあります。

清算人を選ぶ申し立てには、収入印紙800円分と官報公告料5,582円などがかかります(裁判所、2026年11月時点)。財産の管理に必要な費用が足りないと、申し立てた人が予納金を納めることもあります。

「お世話になった人や団体に渡したい」と考えているなら、遺言で意思を残しておくことが出発点です。

遺言はおひとりさまに必要?

渡したい相手が法定相続人と違うなら、遺言を残すことが大切です。遺言がなければ、法律で決まった相続人が受け継ぐか、相続人がいなければ国庫に入るためです。

兄弟姉妹には、最低限の取り分(遺留分)がありません(民法第1042条)。そのため、兄弟姉妹が相続人になる人は、遺言で渡す相手を決めやすい立場です。

自分で書く遺言(自筆証書遺言)は、法務局で預かってもらう制度があります(法務省)。

  • 法務局が、民法の形式に合っているかを外形的に確かめる
  • 原本は亡くなった後50年間、画像データは150年間保管される
  • 希望すれば、亡くなったことが確認されたときに、指定した人(3名まで)へ通知が届く

なお、法務局は遺言の内容の相談には応じず、遺言が有効であることを保証するものでもありません(法務省)。遺言の書き方の基本と保管料は、終活は何から始める?で説明しています。

2026年6月には、遺言の押印を任意にすることなどを含む民法の改正法が公布されました。施行日は今後、政令で決まります(法務省、2026年11月時点)。書く時点のルールを確かめてから作成します。

判断力が下がったときの備えは?

認知症などで判断力が下がったときに備える方法の1つが、任意後見です。元気なうちに、財産の管理などを頼む相手(任意後見人)と内容を決め、公正証書で契約します(法務省)。

任意後見は、判断力が下がった後、家庭裁判所が任意後見監督人を選んだときから効力が生じます(法務省 Q&A)。家族でなくても、信頼できる人や専門職と契約できます。

公正証書を作るときの費用の目安は、次のとおりです(法務省 Q&A、2026年11月時点)。

  • 公正証書作成の基本手数料:1万3,000円
  • 法務局に登記を頼む手数料:1,600円
  • 法務局に納める印紙代:2,600円

このほか、本人などに渡す正本の証書代や郵送用の切手代がかかります。2026年6月に公布された改正法では、任意後見を使いやすくする見直しも決まりました。施行は公布から2年6か月以内の政令で定める日です(法務省)。

亡くなった後の手続きは誰に頼む?

葬儀や納骨、病院の支払い、住まいの片付けなどは、亡くなった後に誰かが行う必要があります。家族に頼めない場合は、信頼できる人や事業者と、死後の手続き(死後事務)を頼む契約を結ぶ方法があります。

入院や施設に入るときの身元保証、日常の生活支援まで含めて、事業者がまとめて引き受けるサービスもあります。国は2024年6月に「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」を公表しました(内閣官房ほか)。契約前には、別紙のチェックリストで次の点を確かめます。

  • 身元保証、死後事務、生活支援のそれぞれの内容と費用が分かれて示されているか
  • 預ける金銭(預託金)の額と根拠、管理の方法が示されているか
  • 解約するときの返金の扱いと、解約料が書面で示されているか
  • 契約の条件として、亡くなった後の寄付(死因贈与など)を求められていないか
  • 重要事項説明書と契約書が渡されるか

国民生活センターには、「解約時の返金額に納得できない」といった相談が寄せられています。急がされてもその場で契約せず、周りの人に相談してから決めます。困ったときは、消費者ホットライン188で消費生活センターに相談できます。

40代独身から始めやすい5つの備えは?

40代のうちに始めやすいのは、費用があまりかからず、あとから見直せるものです。次の5つを、できるところから進めます。

  1. 預金、証券口座、保険、借入れなどを一覧にする
  2. 緊急時の連絡先と、かかりつけの病院を書き残す
  3. スマートフォンやネットサービスの扱いを書き、置き場所を信頼できる人に伝える
  4. 渡したい相手がいるなら、遺言を書く
  5. 老後の生活費と住まいの見通しを立てる

1〜3は、エンディングノートにまとめると見直しやすくなります。書き方はエンディングノートの書き方で説明しています。5の老後の生活費は、老後資金はいくら必要?で見積もり方を説明しています。

遺言の内容や任意後見の契約は、個別の事情で判断が変わります。具体的な文案や手続きは、弁護士・司法書士・公証役場などに相談してください。相続税がかかりそうな場合は、税理士に確認すると安心です。

まとめ:おひとりさまの終活で押さえたい3つのこと

  • 財産は親、兄弟姉妹(またはおい・めい)の順に受け継がれ、相続人がいなければ最終的に国庫に入る
  • 渡したい相手がいるなら遺言を残し、判断力の低下には公正証書で結ぶ任意後見で備える
  • 身元保証や死後事務を事業者に頼むときは、国のチェックリストで費用と解約条件を確かめる

出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の勧誘や推奨を目的としたものではありません。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。