終活は何から始める?お金・住まい・遺言の順に整理する方法と進め方
PR 本記事には提携先のセミナー案内を含みます 運営者情報
この記事でわかること
- 終活は、お金の情報、住まい、遺言の順に整理すると進めやすい
- 自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自分で書いて押印し、財産目録はパソコンで作れる
- 法務局の遺言書保管制度は、保管の申請手数料が1件3,900円で、家庭裁判所の検認が不要
終活は、お金の情報をまとめることから始めると進めやすくなります。お金の全体がわかると、住まいや遺言をどうするかを考えやすいためです。この記事では、お金、住まい、遺言の順に整理する方法を紹介します。遺言を法務局に預ける制度も、法務省の資料をもとに説明します。
終活とは何をすること?
終活は、人生の終わりに向けて、自分の考えや必要な情報を整理しておくことです。家族が困らないようにすることと、自分の希望を伝えることが目的です。進める順番の例は次の3つです。
- お金の情報をまとめる:預貯金や保険、借入金がどこにあるかを書き出します。
- 住まいを整理する:自宅の名義や、これからの住まい方の希望を確かめます。
- 遺言を考える:財産を誰に引き継ぐかを決め、必要なら遺言書を作ります。
お金の情報をまとめ、住まいを確かめ、遺言を考える順に進めます。
一度にすべて終わらせる必要はありません。書き出した内容は、年に1回など時期を決めて見直します。
まずお金の情報をどうまとめる?
お金の情報は、プラスの財産とマイナスの財産に分けて書き出します。書き出す項目は次のとおりです。
- 預貯金:金融機関名と支店名
- 有価証券:株式や投資信託を預けている証券会社名
- 保険:保険会社名と受取人
- 借入金と保証:ローンの残りや、保証人になっている契約
- 毎月の支払い:公共料金や定額サービスの引き落とし口座
金額はおおよそで構いません。暗証番号やパスワードは書かず、別に管理します。
一覧ができたら、相続税がかかりそうかの目安も確かめられます。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です(国税庁、令和8年4月1日現在の法令)。正味の遺産額がこれを超えると、相続税がかかります。くわしくは相続対策の方法とは?で説明しています。生前に家族へ財産を渡すことを考えている人は、生前贈与とは?も参考になります。
住まいはどう整理する?
住まいの整理では、まず自宅の名義を確かめます。親や祖父母の名義のままになっていないかが確認のポイントです。
相続登記(相続による名義変更)は、令和6年4月1日から義務になりました(法務省)。以前に相続した不動産で登記していないものは、令和9年3月31日までに申請します。手順は不動産の相続の名義変更にまとめています。
自分の名義の不動産を一覧で確かめたいときは、法務局の「所有不動産記録証明制度」も使えます(法務省)。本人も相続人も請求でき、遠方の土地の確認にも役立ちます。
これからの住まい方の希望も、書き留めておきます。たとえば次のような点です。
- 今の家に住み続けたいか、住み替えを考えているか
- 介護が必要になったとき、どこで暮らしたいか
- 空き家になったとき、自宅をどうしてほしいか
遺言はどう残せる?遺言書保管制度とは?
遺言書を自分で書く方法を、自筆証書遺言といいます。法務省によると、全文と日付、氏名を自分で書き、押印します。日付は具体的に書き、「吉日」のような書き方は認められません。
財産目録(財産の一覧)は、パソコンで作ったり、通帳のコピーを付けたりできます(法務省)。その場合は、目録のすべてのページに署名と押印が必要です。
自筆証書遺言は、法務局に預けられます。これを自筆証書遺言書保管制度といいます。主な特徴は次のとおりです(法務省)。
- 原本は亡くなった後50年間、画像データは150年間保管される
- 預けるときに、民法の形式に合っているかを外形的に確かめてもらえる
- 相続が始まった後、家庭裁判所での検認(遺言書の確認手続き)が要らない
- 指定した人に、亡くなったことの通知が届く(3人まで指定できる)
遺言書保管制度では、法務局が遺言書の原本と画像データを長期間保管します。
手数料は、保管の申請が1件3,900円です(法務省)。相続人が遺言書情報証明書を受け取るときは、1通1,400円かかります。手数料は収入印紙で納めます。
預けるときは、法務省が定める様式に合わせます。用紙はA4で、片面だけに書き、余白を空け、ページ番号を付けます。ただし、法務局は遺言の内容の相談には応じません。保管された遺言書が有効であることも保証していません。
家族とは何を話しておく?
家族とは、情報のありかと、自分の希望を共有しておきます。話しておきたいことは次のとおりです。
- お金の一覧や通帳、保険証券を置いている場所
- 遺言書を作ったかどうかと、その保管先
- 住まいや介護、葬儀についての希望
親子で話すときの切り出し方は、親の資産を把握するには?で紹介しています。
遺言の内容に迷うときは、弁護士など法律の専門家に相談しましょう。法務省も、遺言書の内容は弁護士などに相談するよう案内しています。相続税がかかりそうなときは、税理士や税務署で確かめると安心です。
まとめ:終活を始めるときに押さえたい3つのこと
- 終活は、お金の情報、住まい、遺言の順に整理すると進めやすい
- 自筆証書遺言は全文・日付・氏名を自分で書いて押印し、財産目録はパソコンでも作れる
- 遺言書保管制度を使うと、遺言書を法務局に預けられ、家庭裁判所の検認が要らない
出典
- 法務省「自筆証書遺言書保管制度」 (2026年10月時点)
- 法務省「01 遺言書保管制度とは?」 (2026年10月時点)
- 法務省「03 遺言書の様式等についての注意事項」 (2026年10月時点)
- 法務省「09 手数料」 (2026年10月時点)
- 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」(令和7年3月27日現在) (2026年10月時点)
- 法務省「所有不動産記録証明制度について」 (2026年10月時点)
- 国税庁 タックスアンサー No.4102「相続税がかかる場合」(令和8年4月1日現在法令等) (2026年10月時点)
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の勧誘や推奨を目的としたものではありません。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。