教育費の贈与は非課税?祖父母の援助で税金がかからない渡し方
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この記事でわかること
- 父母や祖父母などの扶養義務者が、教育費を必要なつど直接出す分には贈与税がかからない
- 何年分かをまとめて渡し、預金や投資に回した分は贈与税の対象になる
- 教育資金の一括贈与の特例は2026年3月31日で終わり、いまは新しく使えない
父母や祖父母が、子や孫の教育費を「必要なつど、直接」出す分には、贈与税はかかりません。一方で、何年分かをまとめて渡し、預金や投資に回した分は贈与税の対象になります。この記事では、非課税になる範囲と、税金がかかりやすい渡し方を、国税庁の資料をもとに整理します。個別の税額の計算は扱いません。
教育費の贈与に贈与税はかかる?
扶養義務者から受け取る教育費で、通常必要と認められるものには、贈与税はかかりません(国税庁 No.4405、令和8年4月1日現在の法令)。
扶養義務者とは、次の人をいいます。
- 配偶者
- 直系血族(父母や祖父母など)と、兄弟姉妹
- 家庭裁判所の審判で扶養義務者になった、三親等内の親族
- 生計を一にしている、三親等内の親族
父母だけでなく、祖父母も直系血族にあたります。そのため、祖父母が孫の教育費を出す場合も、同じ考え方が使えます。
「通常必要と認められる」かどうかは、受け取る人の必要と、出す人の資力などから判断されます(国税庁 Q&A)。
非課税になる「教育費」とは?
国税庁のQ&Aでは、教育費を、子や孫の教育上通常必要と認められる学資、教材費、文具費などとしています。例として、次のようなものが挙げられています。
- 学費(授業料など)
- 教材費、文具費
- 通学のための交通費
- 学級費
- 修学旅行の参加費
教育費の非課税は、義務教育の費用に限りません(国税庁 Q&A)。高校や大学の学費も、通常必要と認められる範囲なら対象になります。
入学祝いなどのお祝い金は、社会通念上相当と認められる額であれば、贈与税はかかりません(国税庁 No.4405)。
どんな渡し方だと贈与税がかかる?
ポイントは「必要なときに、その費用に直接使うかどうか」です。国税庁のQ&Aでは、数年分の教育費をまとめて渡した場合、預金した分や、株式や家の購入にあてた分は、贈与税の対象になるとしています。
| 渡し方の例 | 贈与税 |
|---|---|
| 学費の請求のたびに、その額を渡して支払いにあてる | かからない |
| 修学旅行の費用を、必要な時期に出す | かからない |
| 4年分の学費をまとめて渡し、残りを預金しておく | 預金した分はかかる |
| 教育費として渡したお金で、株式を買う | 株式を買った分はかかる |
あとで説明できるように、学校からの請求書や領収書を残しておくと安心です。
教育資金の一括贈与の特例はまだ使える?
新しくは使えません。教育資金の一括贈与の特例は、2026年(令和8年)3月31日で終わりました(国税庁 No.4510)。
この特例は、30歳未満の子や孫に、父母や祖父母が教育資金をまとめて渡すと、1,500万円まで贈与税がかからない制度でした。金融機関で手続きをして、教育資金の口座を作るしくみです。
2026年3月31日までにこの特例で受け取った分は、引き続きその扱いになります。ただし、出した人が亡くなったときや、契約が終わったときに使い残しがあると、相続税や贈与税がかかる場合があります(国税庁 No.4510)。すでに口座がある場合は、口座のある金融機関で残りの額を確かめます。
まとめて渡したいときはどうする?
教育費のつど払い以外にも、渡す方法はあります。主なものは次の2つです。
- 暦年課税:1年間にもらった額が110万円以下なら、贈与税はかからず申告も不要(国税庁 No.4402)
- 相続時精算課税:届け出をすると、年110万円の基礎控除と、累計2,500万円の特別控除の範囲で贈与税がかからない。相続のときに、基礎控除を引いた残りを相続財産に足して精算する(国税庁 No.4103)
暦年課税では、亡くなる前の一定期間の贈与が、相続税の計算で相続財産に足されます。この加算は、相続や遺贈で財産を受け取った人が対象です(国税庁 No.4161)。それぞれのしくみは、生前贈与とは?で詳しく説明しています。
教育費を親が計画的に準備する方法は、教育資金の準備のしかたにまとめています。
ここで紹介したのは一般的なしくみです。実際に非課税になるかは、金額や使い道によって変わります。迷うときは、税務署や税理士に相談してください。
まとめ:教育費の贈与で押さえたい3つのこと
- 父母や祖父母が、教育費を必要なつど直接出す分には、贈与税はかからない
- 何年分かをまとめて渡し、預金や投資に回した分は、贈与税の対象になる
- 教育資金の一括贈与の特例は2026年3月31日で終わり、いまは暦年課税などほかの方法を考える
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.4405「贈与税がかからない場合」(令和8年4月1日現在法令等) (2026年11月時点)
- 国税庁「扶養義務者(父母や祖父母)から『生活費』又は『教育費』の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」(平成25年12月) (2026年11月時点)
- 国税庁 タックスアンサー No.4510「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税」 (2026年11月時点)
- 国税庁 タックスアンサー No.4402「贈与税がかかる場合」(令和8年4月1日現在法令等) (2026年11月時点)
- 国税庁 タックスアンサー No.4103「相続時精算課税の選択」(令和8年4月1日現在法令等) (2026年11月時点)
- 国税庁 タックスアンサー No.4161「贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」(令和8年4月1日現在法令等) (2026年11月時点)
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の勧誘や推奨を目的としたものではありません。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。