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営業外収益に消費税はかかる?受取利息・配当金・雑収入の区分と注意点

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この記事でわかること

  1. 営業外収益の消費税は、科目名ではなく取引の中身で区分する
  2. 受取利息や有価証券の譲渡は非課税、受取配当金や保険金は不課税
  3. 非課税の収入は課税売上割合の分母に入り、控除できる税額に影響する

営業外収益に消費税がかかるかどうかは、科目名ではなく取引の中身で決まります。受取利息は非課税、受取配当金は不課税のように、同じ営業外収益でも扱いが分かれます。この記事では、国税庁のタックスアンサーをもとに、主な科目の区分と、課税売上割合への影響を説明します。

営業外収益に消費税はかかる?

かかるものと、かからないものがあります。営業外収益は損益計算書の区分で、消費税の区分とは別の考え方です。そのため、科目ごとではなく、一つひとつの取引の中身で判断します。

国税庁によると、消費税の対象になるのは、次の条件をすべて満たす取引です。

  • 国内で行う取引であること
  • 事業者が事業として行う取引であること
  • 対価を得て行う取引であること
  • 資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供であること

法人は事業を行うために設立されたため、その活動はすべて事業として行う取引になります。会社が対価を得て物を売る取引は、本業以外でも対象になりえます。

営業外収益そのものの意味や例は、営業外収益とは?で紹介しています。

非課税と不課税は何が違う?

どちらも消費税はかかりませんが、理由と課税売上割合での扱いが違います。不課税は、そもそも消費税の対象に当たらない取引です。非課税は、対象には当たるものの、政策上の理由などで課税しない取引です。

左右に分かれた2つの箱と、仕分けを待つ紙が並んだ図 同じ「消費税がかからない収入」でも、非課税と不課税は分けて記録します。

区分 意味 営業外収益の例
不課税 消費税の対象に当たらない 受取配当金、保険金、補助金
非課税 対象だが課税しない 預貯金や貸付金の利子、有価証券の譲渡

出典:国税庁 タックスアンサー No.6157、No.6201、No.6209(令和8年4月1日現在法令等)

国税庁は、この2つの違いは課税売上割合の計算で表れると説明しています。詳しくは、後の見出しで扱います。

主な営業外収益はどう区分される?

代表的な科目は、次のように区分されます。

  • 受取利息:預貯金や貸付金の利子は非課税です。
  • 受取配当金:株主の地位に基づく支払いのため、不課税です。
  • 有価証券売却益:株式などの有価証券の譲渡は非課税です。
  • 仕入割引:売上ではなく、仕入れに係る対価の返還等として扱います。

仕入割引は、仕入代金を支払期日より前に払ったことで受ける割引です。国税庁は、返品や値引きと同じく、仕入れの税額を調整する取引に挙げています。受け取った期の仕入れの消費税額から、その分を差し引いて計算します。

雑収入は、中身によって区分が変わります。例えば、保険金や補助金は不課税です。損害賠償金も原則は不課税です。ただし、実質が資産の譲渡や貸付けの対価に当たる場合(損害を受けた製品を加害者に引き渡す場合など)は課税の対象です。

受取家賃も中身で分かれます。非課税になる貸付けは、住宅として使うことが明らかなものなどに限られます。土地の貸付けも非課税ですが、駐車場のような施設の利用に伴う場合は非課税に当たりません。

課税売上割合にはどう影響する?

非課税の収入は、課税売上割合の分母に入ります。不課税の収入は、分母にも分子にも入りません。そのため、受取利息は割合を少し下げ、受取配当金は割合に影響しません。

課税売上割合は、次の式で計算します。

  • 分母:課税売上高、輸出などの免税売上高、非課税売上高の合計
  • 分子:課税売上高と、輸出などの免税売上高の合計

有価証券の譲渡には、特別なルールがあります。分母に入れるのは、売却益ではなく、売った代金の5%に当たる金額です(一部の有価証券を除く)。売却益が小さくても、売った代金が大きいと割合が下がることがあります。

天びんの片側に積み木、もう片側に小さな重りが載った図 非課税の収入が増えると、課税売上割合の天びんが動きます。

仮の数字で見てみましょう。課税売上高が9,000万円の会社が、株式を2億円で売った例です。ほかに非課税売上や免税売上はない前提とします。分母に入るのは、2億円の5%に当たる1,000万円です。分母は合わせて1億円になり、割合は90%に下がります。

課税売上割合は、仕入れの消費税をどこまで差し引けるかに関わります。課税売上高が5億円以下で、割合が95%以上なら、仕入れの消費税は全額を差し引けます。どちらかに当たらない場合は、個別対応方式か一括比例配分方式で計算します。

なお、簡易課税制度を選んでいる場合は、計算方法が異なります。

経理で気をつける点は?

科目名と、消費税の区分を分けて記録することが基本です。会計ソフトでは、科目ごとに税区分の初期設定があることもあります。中身の違う取引が混ざる科目は、取引ごとに区分を確かめましょう。

特に確かめたいのは、次の4つです。

  1. 雑収入の中身:保険金、補助金、物の売却代金などを分けて記録する
  2. 有価証券の売却:売却益だけでなく、売った代金の総額を記録する
  3. 仕入割引:売上ではなく、仕入れの税額の調整として扱う
  4. 受取家賃:住宅か、事務所や駐車場かを契約で確かめる

余剰資金を運用すると、利息や配当金、有価証券の売却が増えます。運用の考え方は、法人の余剰資金の運用とは?で紹介しています。

区分に迷う取引や、課税売上割合が95%に近い年は、顧問の税理士に確かめると安心です。

まとめ:営業外収益の消費税で押さえたい3つのこと

  • 営業外収益の消費税は、科目名ではなく取引の中身で区分する
  • 受取利息や有価証券の譲渡は非課税、受取配当金や保険金は不課税
  • 非課税の収入は課税売上割合の分母に入り、有価証券は原則、代金の5%を入れる(一部の有価証券を除く)

出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の勧誘や推奨を目的としたものではありません。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。